田園都市線 横浜市青葉区藤が丘で「オフィスパスチャー ココロのまきば」というカウンセリングルームをしています。カウンセリングの事例についてご紹介しています。">

カウンセリング事例 (グリーフワーク)

〜つらい思い出のお葬式で…

20代の真由美さんには原因のわからない生き辛さがあるとのことでした。お話を伺うと、とても教育熱心な家庭に育ち、幼い頃からがんじがらめの人生を送ってきたようです。彼女自信は、もう幼い頃の自分の事はなんとも思っていないと言うのですが、私にはそう思えない何かがありました。

私は催眠に導き、「幼い頃のあなたが、それぞれ体験した辛い思い出を持ち寄り、大人のあなたが喪主となり、お葬式をあげましょう」と誘導しました。

草原を歩く自分をイメージしていただき、やがて見る丘を越えた所に幼いあなた方がいるはずだと、続けました。

「何人くらいきているの?」の問いに、彼女は「くろだかりが出来るくらい。沢山、数え切れない」と言います。
「一番小さい子は何歳くらい?」
「まだ、歩けない赤ちゃんです」と彼女は答えました。
・・・・虐待。彼女の中で忘れていた虐待の事実が思い出されました。小さな赤ちゃんは、用意した棺の中に「お風呂」をいれると言うのです。
なぜ?と聞くと、彼女は泣きながら、「お父さんとお母さんが、お風呂に私を沈めたの」私は、とても悲しくなって、催眠を受けながら泣いている彼女と共に泣きました。悲しい思い出を棺に入れた赤ちゃんは、とても安心した面持ちになりました。
次に出てきたのは1歳くらいの赤ちゃん。「怖い顔の人を沢山」棺に納めました。続けて4歳、数え切れないほど大勢の小学生の彼女が次々現れては棺に悲しい思い出を納めていきます。

そして中学生、高校生の彼女は「自分自身を棺に入れて」と懇願しました。私は、「自分自身はダメ。思い出だけを棺に入れて」と頼みましたが、「お願いだから、私たちを棺に入れて。私たちの存在が辛いの。心だけを残して」といいます。私は断れなかった。
心を抜いて抜け殻のその子らを棺に入れました。宙に浮いたキレイな心は満足して、満たされてくれました。

そうして、お棺はとざされ、火をつけました。「ばいばい、つらい思い出・・・。もう、つらい思い出は必要ない。」と別れを告げてもらいました。
私は続けました。「大きく立ち上る炎は天高く燃え、黒い煙が立ち上り、やがて、白い煙になって、すっかり燃え終えた時、浄化されたつらい思い出は光り輝く雲になり、ちらちらちらちら、輝く粒子があなたたちの体に降り注ぐよ。」

棺を燃やしたその跡に、何か落ちていないかと訊ねました。すると、「きれいな石が」と、彼女。
「何かしらね?透明なの?水晶かな?ダイヤモンドかな?」
「ダイヤです」
彼女の辛い思いでは、大きなダイヤモンドに変わりました。
「あなたが体験した辛い思いでは、浄化されてダイヤモンドになったよ。みんなの思いがつまったダイヤ。大事に胸にしまって。あなたの守りになるからね」私は言いました。

彼女の胸の中にはイメージが作り上げたダイヤモンドが輝いています。

ダイヤモンドの持つ宝石言葉を調べてみました。いろいろありましたが、清浄無垢、征服されないもの、愛のパワーを強くする。そして、明るい未来を照らしてくれる。どれもこれも、今の彼女には必要なものばかり。潜在意識はちゃんと自分に必要な護符を授けてくれるのです。
 彼女は4月生まれ。誕生石はダイヤモンドです。

顔がひきつってしまう〜小さなあなたの願いを叶えて

20代の里香さんは、すらりとした、とてもチャーミングな女の子でした。けれど、人の視線が苦手で、仲の良い友達の前でも人前に出ると顔が引きってしまうと相談に見えました。そして、友達が誰かと話をしているのを嫉妬したり、人の失敗を待ち望み、そうなるととても嬉しい私がいて、とても自分が嫌で仕方がないとも言いました。

 私はお話を伺い、「この子はとても優しい子なんだ」と感じました。けれど、彼女はそれを否定します。1回目のセッションで、なかなかイメージが作れなかった彼女は、最後の最後で只一言「ざまあみろ」と言いました。

その言葉は、とてもとても彼女の口からは出ないような言葉でしたが、「ざまあみろ」の言葉は、彼女が彼女自身に送っているメッセージと受け取れました。

次の日、彼女からメールが送られてきました。読めば読むほど、自虐的な言葉が書き連ねられています。私は、こう返事を書きました。

「あなたは私の予想通り、優しい人なんですね。だって、本当に我侭で意地の悪い人ならば、他人の目など気にせず振る舞い、誰かに嫌われているなど、思いもしませんよ。そして、あなたは他人のためにわざわざ、高いお金をかけてセラピーを受けられる。そんな意地の悪い人がいますか?」と。

2回目のセッションで、彼女が幼い頃の記憶を話してくれました。小さい彼女がお母さんと手を繋いでいると、おばさんがやってきて、ちいさい彼女と手を繋ぎたがって、彼女の手を無理やり取りました。それに反抗できない彼女は顔で「嫌な気持ち」を伝えようとしました。すると、おばさんが「この子は嫌な気持ちが顔に出る子だよ!」と言ったのだそうです。

私は、催眠下で、その時の事を「映画」として見てもらう誘導をしました。映画を見ている彼女は、幼い自分を「かわいそう」といいます。私は、大人になった彼女に、スクリーンの中に入っていって、大人に言いたい事を言えないでいる小さなアナタの代わりに、言いたい事をいってあげてと、誘導を続けました。

イメージの中で、彼女は、まず、おばさんに言いました。
「この子はお母さんと手を繋ぎたがっているよ」
おばさんは、小さな彼女の手を離してはくれませんでした。
次に、お母さんへ「この子は、お母さんと手を繋ぎたがっているよ」と教えてあげました。が、しかし、お母さんは、困り顔で、ちいさな彼女と手を繋ぐことはしてくれません。

私は「お母さんの両手に荷物はない?」と訊ねましたがないとの事。「じゃあ、なんで両手が開いているのに、小さなあなたと手を繋いでくれないのか聞いてみて?」里香さんが訊ねると、お母さんは「本当は手を繋ぎたいけれど、おばさんに悪いと思い、気を遣っている」と言いました。

それでは、もうオバサンに納得していただくしかないですね。大人になった彼女に「納得するまで、おばさんを説得して!お母さんと手を繋げるようになるまで!」と頼みました。
おばさんは彼女の説得に負け、小さな彼女をお母さんの下に戻しました。そして、謝ってくれました。

小さい彼女の顔は笑顔になりました。
お母さんも笑っています。
おばさんも笑っています。

遠い過去の出来事はイメージの中で変わりました。「小さいくせに、いやな気持ちが顔に出る」とは言われないですみました。本当は当時、そう出来たら良かったけれど、幼い子供には到底無理な事。この事が彼女のトラウマとなり、無意識に顔をひきつらせるという行動になっていたのでしょう。

私は「大人の里香さんから小さい里香ちゃんに何かアドバイスをして」と頼みました。里香さんは「言いたい事は顔で表現してはダメ。口で言わなきゃ相手に伝わらないよ」と自ら答えを出しました。

小さい里香の希望を一つ叶えてあげましたが、「まだ、なにかして欲しいこと事は無い?」と再び、小さい彼女に聞いてもらいました。すると、「人の視線が気にならなくなるにはどうすればいいの?」と、小さい彼女は訊ねます。

私は、「考えてみて?思ったことを教えてあげて?」と言いましたが、とうとう答えは出ませんでした。

私は教えてあげました。「誰かに見られえいる気がしたら、気になる方を見てごらん。微笑みながら振り返って。誰が見ているのかわかるから。だれも見ていなかったら、気のせいだって判るから。けれど、微笑みながら振り返るあなたを、どこかで見ている人がいたとしたら、きっとこう思うよ。なんて素敵に微笑む人かしらって・・
・。笑いながら振り返るのよ。」

自分自身の出来なかった事を、自分に言い聞かせる事の出来た彼女のセラピ−は二回で終了しました。
しばらくして彼女からメールが届きました。「少々顔が気になりはするものの、鏡をみると引きつっていない」と・・・。

自分自身に優しい人は、他人に対しても優しい気持ちで向き合えます。もう、彼女の中には、自分の事を「ざまあみろ」という気持ちは無いはずです。私はそう、信じています。

満員電車に乗れない〜俺は痴漢なんてしていない

30代の祐一さんは、満員電車に乗れなくなってしまったと、相談にみえました。現在は満員電車に乗らず通える会社に勤めています。それが原因で会社をやめ満員電車とは無縁になった彼でした。話を伺うと、どうやら以前痴漢に間違われてしまったことが彼の心の傷になっているようでした。

彼を催眠に促し、私は、「その時の事を思い出してみましょう。」と、誘導しましたが、「思い出したくありません。」と彼は言います。しかし、その時の辛かった自分の思いを、今の自分が受け止めなければ、彼はこの先も満員電車には乗れないでしょう。私は続けました。

「不本意に痴漢に間違われて、悲しく悔しい思いをしましたね。「オレは痴漢なんかしていない」と、あの時のあなたが言えていたら、事はどうなっていたのか、シュミレーションして見ましょう。あなたは満員電車に揺られています。

「あなたを睨む女性がいます。あなたの事を痴漢だと思っているようです。あなたはどう思っている?」
「オレじゃない。オレはやっていない。隣のヤツだ・・・・、と思っています。」
「では、そう女性に言ってやって!」
「オレじゃない・・・」
「もっと大きな声で!」
「オレじゃない・・・。」
「もっとハッキリ言ってやって!隣のオヤジの腕を掴んで、手を振り上げて!こいつが痴漢だって!」

「痴漢はオレじゃない!こいつだア!」

祐一さんは右腕をしっかり握り締めて、力が篭っているのでしょう、血管が浮いた腕を高く振り上げました。

私は続けました。「痴漢を捕まえましたね。さあ、駅ですよ。電車が止まります。どうするんですか?」
「電車から降ろす。駅員に突き出して・・・。」
「駅員に痴漢を突き出したあなたを、あなたの事を痴漢だと間違えた女性はどう思っている?」
「ありがとうございますって感謝されている。」

「あなたは、何処から見たって、痴漢をする人には見えませんよ。もしあなたが痴漢に間違われるようなことがこの先あっても、自分は違うと、あなたは言うことが出来るし、あなたが痴漢なんかするはずないと、あなたの奥様、家族、友人はみんな知っています。これからのあなたは自分に自信を持って行動できます。思ったことは自信を持って説明できます。」と、私は暗示をかけました。

今回のケースのように、当時の行動を振り返り、こうすればよかったのだと修正することで、問題行動は起こらなくなるのです。自分に自信がなかった祐一さんでしたが、これからは思ったことを自信をもってできると、自分自身の力で考えを変えることが出来ました。満員電車の中で彼が痴漢に間違われた過去は、彼の人生を多少狂わせたかもしれませんが・・・。

父の涙、娘の涙〜お前はお姉ちゃんの身代わりじゃない

恵子さんは30代、恵子さんのお父さんは60代です。まず、恵子さんが私のところにやってきました。話を聞くと、自分には産まれて6時間で死んでしまったお姉さんがいて、よく両親に「お前はお姉ちゃんの生まれ変わりだ。だから、二人分生きてくれ。お姉ちゃんが生きていたら、お前は産まれては来なかったんだ。この世にはいなかったんだ。」と言われ続けて来たのが、ずっと脳裏に焼きついているとの事でした。

話を聞けば聞くほど、私はお父さんに会いたくなりました。そこで、「お父さんに、ぜひあわせて欲しい」と依頼し、一週間後それが叶いました。

お父さんは、下を向きながら、ポツリポツリ、話をしてくれました。「確かに、恵子が小さい頃は仕事が忙しく、ストレスがあって、軽い調子で酒の勢いもあって、そんなことを恵子にぶつけたこともあったかもしれない。でも・・・・。」

娘さんが亡くなった経緯を伺うと、お父さんは自分のせいで娘は命を落としたのだと、後悔の念を抱いていることが感じられました。早くに奥様の異変に気がついていながら、妻の「大丈夫だから」の言葉を鵜呑みにし、早くに病院へ連れて行かなかったのだそうです。そして、病院の分娩室の待合室で、医師から、「お子さんは、たとえ産まれて来ても、一生植物状態になるでしょう」と告げられたとき「植物状態になるのなら、いっそ、このまま死んでくれたら・・・と、思ったんですよ。私は!私は、あの子を二回殺したんです。」そう、赤い顔をしながらおっしゃいました。

私は、「恵子さんは、自分はお姉さんの身代わりとして、この世に生をうけ存在している。私は、存在していないお姉さんの亡霊といつも向き合ってきた。お父さんは私を見ないでお姉さんを見ている、とおっしゃいますが、お父さんはどうお考えですか?」と尋ねました。

「そんなことはない!」 お父さんはそういいます。亡くなったお嬢さんに逢いたいと思いますか?と訊ねると、「う・・・・・ん。あい・・たい・・んだろうな」

私は、お父さんに催眠状態で、亡くなったお嬢さんに逢って頂こうと考えました。お父さんは、スムーズに催眠状態に入っていきました。
私は、10段ある階段を降りた所に、扉があって、その中に亡くなったお嬢さんがあなたを来るのを待っていますと誘導してみました。

ところが、「誰もいない。」と、お父さんは答えます。私は質問を切り替えました。「では、昔のことを思い出してみましょう。あなたが若くて、そう・・・奥様と初めて出会ったときのこと・・・。」

お父さんは、二人が知り合うことになったきっかけや、結婚生活のことなど、なんだか楽しそうに話し始めました。それを見つめているお嬢さんも、微笑んでいます。そして、「初めての子供が授かったとき、どう思いましたか?」の問いに「嬉しい!幸せにしてやる。大事に・・・。そう思ったんです。」私は、「けれど、亡くなるかもしれない。生きていても植物人間だって言われてしまったんですね。その時どう思ったんですか?」と訊ねました。「生きていれば、一生食うに困らない生活を与えてやるって。なんでいっそ死んでしまえばなんて思ったのだ!私はダメな親だった!」お父さんの目じりから、涙がスーッと流れていきました。それを見ているお嬢さんも、涙を抑えてはいられない様子で、しきりにタオルで目を押さえていました。

私は、「二年後、また子供を授かりましたね。その子は誰?」
「恵子です。」
「恵子さんが産まれたとき、どう思いましたか?」
「この子は死なせない。病気や怪我をしないように、幸せにしてやる。そう思いました。」
「産まれた時の恵子さん、亡くなったお嬢さんに似ていた?」
「いいや・・・・。真っ赤で猿みたいで、でも、眉毛は亡くなった娘の方がしっかりしていたな。恵子は小さい頃から、今も、毛が薄いんですよ。それに・・・。」
「それに?」
「死んだ娘の顔は・・・・。白くて、息があったときも、もう、死人の顔で・・・・。友達が亡くなった娘の顔の写真を撮ってくれたんですが・・・・。だから、あの子の顔は死んでいる顔しか分からなくて・・・。」

私は質問を続けました。「あなたの娘さんは何人?」
「ひとり・・・・。恵子です。とても可愛いい。」
「愛している?」
「愛してますとも!恵子に何があっても私が守ります。」
私は、恵子さんの方を向きました。恵子さんは真剣な眼差しでお父さんを見つめていました。

私は、「奥様と、恵子さんと、あなたと、楽しい時間を過ごしているところをイメージしてみてください。」と、お願いしました。お父さんは、まぶしい光の中で、確かに3人仲良く過ごしている所を思ってくださいました。私は、「イメージの中で奥様を抱きしめて、奥様の存在は光そのもの。その存在を胸の中へ・・・。そして、あなたの愛する娘、恵子さんを抱いてあげて。彼女もまた、あなたの光。その存在も又、あなたの胸のなかへ・・・。どんな感じがする?」
お父さんは答えの変わりに、顔を、くしゃっとさせて、大粒の涙を流しました。娘の前では泣き顔なんて見せられないと言っていたお父さんがです。恵子さんの見ている前で、泣いていました。けれど、悲しい涙でないのは、見て取れました。恵子さんも泣いています。笑いながら泣いています。私もこらえきれずに泣きました。

「お父さん、あなたが天国に行くときが来たら、その時、亡くなったお嬢さんに逢えますよ。でも、急がないでゆっくり生きていてくださいね。あなたが急いで逝ってしまったら、奥様も恵子さんも悲しみますから。ゆっくり、お嬢さんに逢える日を待っていてください。」

お父さんと、恵子さんの交差したままの線が一つに繋がりました。セッションを終えたあとの、お二人の姿は素晴らしいものでした。

セッションを終えて、お父さんに感想を伺うと、「実は、天使が・・・・。天使がいたんです。私たち家族のいる光の差し込む部屋に、外国の絵みたいな、翼のある、可愛い天使。飛んでいるんですよ。私たちの周りを・・・。あれが死んだ娘だったのかな・・・。」

お父さんの心の中には白い死に顔の娘さんはもういません。亡くなったお嬢さんは翼のある、可愛い天使になったんです。天使は、いつでも、お父さんと恵子さんのココロの中に・・・。

インナーチャイルドの欲しかった物〜真っ黒に塗られたおえかき帳

30代の彼女は、学生時代デザインの勉強をしていた方でした。 デザイン系の会社に就職したものの、自分の仕事に自信が無く、転職。全くデザインとはかけ離れた企業に勤めています。「本当は学生時代から、自分はデザインに向いていないのはわかっていたんです。私よりも上手な人がクラスにたくさんいましたから。でも、せっかく学費を出してくれた両親に悪くって、一度はデザインの仕事をしなければって・・・。」そういう彼女は、完ぺき主義で、自分のこうと思ったものが出来ないとイライラしてしまう。また、完璧に出来ない自分が許せない。また、人に助けを求めたいと思っても、なかなか口に出すことが出来ずに、いつも自分を追い詰めてしまう。欲しいと思ったものを誰かにねだることもできない性分の方でした。

私は、そんな彼女に、小さい頃のあなたをイメージしてくださいとお願いしました。
彼女のインナーチャイルドは、幼稚園で使う「おえかき帳」を手に、哀しそうな面持ちでした。 どうしたのかたずねると、「お友達が、赤と、白を混ぜると、ピンクになるよって言ったから、やってみたら本当にそうなったの。今度は青と白を試してみたら、ブルーになったの。いろんな色でやってみたら、いろんな色が出来たの。綺麗で不思議で面白くて、全部の色で試してみたら、まッ黒ケになっちゃった!これじゃ、お母さんに上手だねって誉めて貰えない。新しいページが全部無くなってしまったのに、ページ全部おわったら、お母さんに見せないといけないのに、こんな真っ黒なページ、みせられないよ!新しい「おえかき帳」が欲しいけど、お母さんに見せられないから、買って欲しいっていえないの。」見ると、いろんな色のクレヨンの層の上に黒いクレヨンのあとがありました。ノートが全部終わったら、お母さんにみせてからでないと、新しいノートが買ってもらえないお約束があったようです。

私は、彼女に、「小さいあなたに、やってあげたいことをしてあげて」と、お願いしました。

彼女は、楊枝で黒く塗りつぶされたノートに線でイラストを描いてあげました。すると、下から、綺麗な色の線が出てきて、線で描かれたイラストは、黒い背景の中で、綺麗なイラストになっていきました。 「これでお母さんに見せて上げられる!誉めてもらえる!新しい「おえかき帳」も買ってもらえる。」 インナーチャイルドはとても喜びました。

私は彼女に「上手に出来なくてもいいんだよ。頑張ってやったのだからいいんだよ。失敗したっていいじゃない。お母さんに真っ黒になっちゃったページのお話してごらん。きっと、いろんな色がクレヨンで描ける事を、ちいさなあなたが知っていること、誉めてくれると思うけど。欲しいものは頼んで見なければダメ」と、話してもらいました。

意外な小さな頃の自分との再会に、彼女は驚いていましたが、確かに「おえかき帳」の一件はあったとの事。「そんなことで、私は、完璧に仕上げなければいけないと思っていたのかしら。おえかき帳が終わった事を気がついてあげられなかった母も母よね。でも、私も欲しいって言えなかったし。やりたいことや欲しいものは口に出さなかったら、相手に伝わらないですよね。」と、おっしゃいました。

彼女は小さな頃から絵を描くのが好きだったそうです。その子が、大きくなって絵の勉強をしました。さぞや、いろいろなデザインの技法を学んだことと思います。そんな彼女が、小さな頃の自分に、自分の出来ることで願いを叶えてあげ、喜ばすことが出来、それが自らの癒しとなりました。私の記憶に残るセッションの一つになりました。

地震恐怖症〜どんなに小さな地震でもいても立ってもいられない

私は、何故地震が怖くなってしまったのか、その事に強い影響を及ぼしている過去をイメージで再体験してもらいました。しかし、辛い出来事を再体験するのですから、気持ちが安心する暗示をかけてあげなくてはいけません。

そこで、あらかじめ安心できるイメージを思い描いていただき、私が彼女の肩に手を置くことで、安心感がよみがえるような暗示をかけておき、「辛い体験をしている自分の映画」を「椅子に座って観ている自分」。さらに「それを傍観している自分」をイメージしてもらうように誘導しました。これで、嫌な感情を思い出さぬまま、辛い体験を思い出す事ができます。

彼女は、「小さい頃にお母さんと妹さんと体験した夜中の地震」を思い出しました。その映画の中で、妹さんは何らかの原因で手に怪我をしてしまい、それが元で地震が怖くなったのがわかりました。
映画を観終わった後、傍観していた自分を、椅子に座り映画を観ていた自分の中へ入っていってもらいました。そして・・・映画を上映していたスクリーンの中に入っていってもらいました。
 「私は未来から来たのよ。もう、大丈夫。こんな経験はしないよ。だから、地震なんてもう平気よ」
と映画の主人公の過去の自分に言ってもらい、スクリーンの外に連れ出してもらい、スクリーンから連れ出した過去の自分を、今の自分自身の体に溶け込ませることで、このセッションは終わりました。

何日か後、彼女に逢いました。「先日のセッションの後、震度4位の地震がありましたよね!私、大丈夫だったんです。何してたと思います?揺れている中で、爪にマニキュアしていられたんですよ!!」 彼女の指先には、かわいいピンクのネイルアートが施されていました。

辛い体験をトラウマとして引きずっている人は、その出来事を清算できずに、当時の目で見ています。潜在意識が辛い体験を感じ続けているのです。辛い出来事を、傍観者として、他人事としてイメージ出来るようになれば、おのずとトラウマは解消するのです。